Intercomを導入した話(概要編)

Makiko HONJO
6 min readMar 20, 2020

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こんにちは、くるくる@LAPRASです。

新型コロナの影響でリアルイベントがなくなってしまったので、オンラインで発信していこうということでLAPRASのエンジニアを中心に LAPRASアプトプットリレー という企画を立ち上げました。私はエンジニアではありませんが、この企画に乗っかって最近の学びをシェアさせていただこうと思います。

Intercomを導入しました

LAPRASでは今冬Intercomを本格的に導入しました。CSに携わる人であればちょっと気になるツールではないでしょうか。まだ日本語のドキュメントなども少ないので、悩めるCS界の皆様のお役に立てばと思い、導入の振り返りをまとめてみました。(情報は2020年3月時点のものです)

書いていたら長くなってしまったので、概要編と実践編に分かれています。

実践編はこちら

Intercomとは?

Intercomは「企業とカスタマーのためのビジネスメッセンジャープラットフォーム」という打ち出しの、顧客管理ソフトウェアです。

打ち出しの通り、全ての機能はチャット機能を中心に構築されており、マーケティング、セールス、サポートといったカスタマーライフサイクルをカバーする、MA、CRM、サポート機能を一気通貫で提供するサービスです。

どんなことができるのか

概ね以下のような機能があり、Intercomの顧客データ基盤を介して利用します。

- メール配信(一斉配信、条件指定配信)
- In-Appメッセージ配信
- チャットサポート
- チャットボット
- プロダクトツアー
- ナレッジベース(ヘルプ)
- 外部サービス連携

外部サービス連携は種類は充実しているものの、連携先のアプリがいまいちこなれていなかったり、連携の内容がカスタムできなかったりするのでもう少し頑張って欲しいところ。

サポートのツールとして重要なチケット管理機能やNPSなどのアンケート機能がありません。Intercomの思想についての記事がありましたが、チケット管理機能については「本質的にユーザーの課題を解決しない」ということであえて付けていないようです。(対談の中で名指しで否定されていたのですが、何かあったのでしょうか…)

なんでIntercomにしたの?

実はLAPRASローンチ当時からナレッジベースだけは導入していました。その際はZendeskやFreshdeskと比較し、コストとデザイン面からIntercomの導入を決めていました。その後本格的にIntercom導入を検討していた時期、ちょうどプロダクトツアーの導入を検討していましたため、Intercom本格導入の機運が生まれたという成り行きです。

最初に、プロダクトツアーが売りのツールということでelevioと比較検討しました。elevioはナレッジベースなどが多機能で使いやすそうだと思ったのですが、LAPRASのデザインとちょっと合わなそうでした。さらに、実際に試してみたところLAPRAS社のフロントエンドの実装と相性が悪いのか、表示のバグらしきものが多発したため、早々に断念しました。

Hubspotとも比較しました。機能的にはHubspotの方が柔軟に色々なことができるので、HubspotをメインにIntercomのプロダクトツアーを使うことも検討しました。しかしサポート系の機能が微妙に使いにくいのと、課金体系がLAPRASにフィットしなかったので結局見送りました。

結局Intercomを中心の構成にすることにしたのですが、一番の決め手はデザインが良く、LAPRASと最もマッチしていたことでした。さらに世界中で使われているサービスの割に動作が安定しており、操作も軽いです。メニューの配置などがちょっと独特なのですが、慣れると使いやすいです。他のツールと比べると画面にどのような情報を配置するのかなど、情報設計やUIデザインに非常にこだわって作られている印象を受けます。

こういったオートメーション系のサービス自体は色々とあるのですが、微妙にできることが違うのが辛いところです。そのため各ツールがどのようなことができるのか知り、足りない機能がある場合は他のツールと連携させる必要が出てきます。更にLAPRASのようなBtoCのサービスはユーザー数やトランザクション数が将来的に大きく伸びる可能性もあるので、一応それも考慮して検討しなくてはなりません。

今回は↓のような欲しい機能の一覧表を作ってそれベースで機能評価+コストシミュレーションを行いました。実は微妙に不便なところもあるのですが、機能改善がどんどん進んでいるのでそこに期待です。

Intercomの料金体系

Intercomはアカウントやユーザーデータの保管に関しては無料で、ユーザーとコミュニケーションしようとするとお金がかかる仕組みになっています。機能ごとに個別に課金されます。料金表が公開されていないのでチャットで問い合わせて、貰いましょう。

課金体系ですが、MessagesとCustom BotsおよびProduct Toursに関しては “Active People” という概念を使用します。これは、過去3ヶ月以内にメッセージを送ったり、実装されているプロダクトにログインしたユーザー数(ユニーク)でカウントされるとのこと。完全な従量課金ではなく、階段状の課金体系になっています。上限値は現在のユーザーの人数+3ヶ月のユーザー増分くらいになります。Inboxはチャット対応できるseat(=対応人数)の数に応じて課金されます。こちらはシンプルですね。

機能の中には基幹機能(多分)とオプション機能扱いのものがあるようで、EssentialとProといったグレードの区別があるものもあります。意外な機能がProを導入しないと使えなかったりするので、Intercomの利用を検討する場合はやりたいことがEssentialでできるのか、念のため確認した方が良さそうです。

Intercomを使ってどんなことをしているの?

現時点で導入した機能は以下のようなものがあります。
いわゆるヘルプ機能です。
チャットボットの機能はいくつかありますが、Custom Botsの機能を使用しています。LAPRASのサインアップの動線から、サービス、ヘルプ画面で使用しています。
新機能のお知らせや、初回ログイン時のガイドに使用しています。
お知らせメールの配信や、アプリ内で告知を出すために使用しています。

NPSの機能自体はIntercomになかったので、IntercomのApp Storeで連携しているサービスを利用しています。

インテグレーション
NPSの他に、Slackと連携して使用しています。

実践編では実際にどのような手順で導入したのか紹介します。

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Makiko HONJO
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Written by Makiko HONJO

PdM at LAPRAS Inc. Interested in life course, education and career design for women.

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